生体に作用しないゲル化剤

キミカ 低エンドトキシン アルギン酸ナトリウム

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アルギン酸は海藻(褐藻類)に含まれる天然多糖類です。キミカの低エンドトキシンアルギン酸ナトリウムは、医療分野での研究開発に最適な品質のアルギン酸ナトリウムです。
細胞包埋やインジェクタブルゲル、3D バイオプリンタ用インクなど、用途に合わせた最適な物性を選択できるよう、粘度、ゲル強度(M/G 比)等多彩な品質の商品をラインアップしています。

製品概要

特長

  • 水溶性で粘稠な溶液となり、Caなどの二価カチオンを加えることでゲル化

    加熱や冷却をすることなく、イオン交換反応によって速やかに物性を変化させることができる

    加熱や冷却をすることなく、イオン交換反応によって速やかに物性を変化させることができます。

    ※見えやすいように青色で着色しております。アルギン酸ナトリウムの水溶液は無色透明です。
  • 安定した品質で、実験の再現性が向上

    一般グレードのアルギン酸ナトリウムには原料である海藻などに由来するエンドトキシンが多く含まれていますが、キミカはアルギン酸ナトリウムの低エンドトキシン化技術を開発し、50 EU/g以下(1%水溶液で0.5 EU/mL)を安定的に達成する製法を確立しました。

    グラフ
  • 細胞や生体と相互作用しないため、生体内の様々な場所で利用可能

製品一覧

グレード名 粘度(1.0%水溶液、20℃) 概算分子量(重量平均分子量) M/G比* エンドトキシン含有量
標準タイプ AL10 5~20 mPa・S 30万~55万 0.8~1.6 ≦ 50 EU/g
AL20 20~50 mPa・S 55万~80万
AL100 50~200 mPa・S 80万~150万
AL500 450~600 mPa・S 215万~245万
高ゲル強度タイプ ALG10 5~20 mPa・S 30万~55万 <0.8
ALG20 20~50 mPa・S 55万~80万
ALG100 50~200 mPa・S 80万~150万
ALG300 250~400 mPa・S 165万~205万
低ゲル強度タイプ ALM20 20~50 mPa・S 55万~80万 >1.6
ALM100 50~200 mPa・S 80万~150万

*:アルギン酸の構成糖であるマンヌロン酸(M)とグルロン酸(G)の比であり、ゲルの強度に影響を与えます。
M/G比が小さい(グルロン酸が多い)ほどゲルは硬くなり、M/G比が大きい(マンヌロン酸)が多いほど柔らかいゲルとなります。

使用方法

水溶液利用

アルギン酸ナトリウムは水溶性の高分子で、水に溶かすと粘りのあるコロイド溶液になります。
増粘剤、ゲル化剤などとしてアルギン酸ナトリウムをご利用いただく上で、まずアルギン酸ナトリウムが十分に溶解し、均一な水溶液になっていることが大切です。
アルギン酸ナトリウムは水和性の高い物質で、本来水に溶けやすい性質を持っています。しかし、水和性が高い分、水中でママコ(ダマ)を作りやすく、場合によっては非常に「溶かしにくい」と評価されてしまう場合があります。

アルギン酸の溶解性

アルギン酸ナトリウムは冷水・熱水によく溶けて、粘ちょうな水溶液となりますが、油脂及び有機溶媒には不溶です。

【表1:各種溶媒への溶解性】
溶解性
水、湯 油脂 有機溶媒
アルギン酸ナトリウム 〇溶ける ✕溶けない ✕溶けない

溶解する液体の性質(pH、カチオン濃度など)によって、アルギン酸ナトリウムの溶解性は異なります。
アルギン酸類は、酸性の液体、多価カチオン(Ca2+など)を含む液体には溶かしにくいのでご注意ください(表2)。

【表2:溶液の性質とアルギンの溶解性】
溶解性
酸性の液体 アルカリ性の液体 多価カチオンを含む液体
アルギン酸ナトリウム ✕溶けない 〇溶ける* ✕溶けない

※1 強アルカリ中では急激に粘度低下することがあります。

粉末利用

少量のアルギン酸ナトリウム粉末を計り取って、そのまま投入するだけでは、全体へ均一に混ざらないことがあります。
そのため、主原料の一部(10%程度)を取り分け、そこに必要量のアルギン酸ナトリウム粉末を投入して一次混合したのち、全体に混ぜ直すような手順を踏むことで、アルギン酸ナトリウムをより均一に混合することができます。

製品一覧

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標準タイプ(M/G比:0.8~1.6,日本語検査書付)

高ゲル強度タイプ(M/G比:<0.8、日本語検査書付)

低ゲル強度(M/G比:>1.6、日本語検査書付)

標準タイプ(M/G比:0.8~1.6,英語検査書付)

高ゲル強度タイプ(M/G比:<0.8、英語検査書付)

低ゲル強度(M/G比:>1.6、英語検査書付)

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  • 掲載されている製品について
    【試薬】
    試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
    試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
    【医薬品原料】
    製造専用医薬品及び医薬品添加物などを医薬品等の製造原料として製造業者向けに販売しています。製造専用医薬品(製品名に製造専用の表示があるもの)のご購入には、確認書が必要です。
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