抗ラミニン抗体

ラミニンは細胞外マトリックス(ECM)を構成する糖タンパク質であり、細胞の接着や移動、増殖などに関与することが知られています。特にラミニンはIV型コラーゲンなどと共に、基底膜(Basement membrane)の主要な構成成分とされています。当社では多重染色に有用なモルモットの抗ラミニン抗体を取り扱っております。

ラミニンとは?

ラミニンの基本構造

ラミニンの基本構造

文献1)を元に作成

ラミニン(Laminin)は分子量約900 kDaの糖タンパク質です。α鎖、β鎖、γ鎖の3つの鎖が会合して、十字架のような構造を形成しています。α鎖、β鎖、γ鎖にはそれぞれ複数の分子種が存在し、ラミニンの種類はこれらの組み合わせを元に命名されています(例えば、α1/β1/γ1で構成されたラミニンはラミニン-111と呼びます)。

ラミニンは細胞外マトリックス(ECM)として有名であり、細胞の接着や移動、増殖などに関与することが知られています。特にラミニンはIV型コラーゲンなどと共に、基底膜(Basement membrane)の主要な構成成分とされています。
中枢神経系ではラミニンはほとんど血管周囲の基底膜にしか発現しておらず、血管のマーカーとして利用されています。これまでの研究で脳血管基底膜の内層(内皮側)にはラミニン-411と-511が含まれ、外層(脳実質側)にはラミニン-211と-111が含まれることが報告されており1)、血液脳関門(BBB: Blood-Brain Barrier)の形成とその機能にも関与しています。

抗ラミニン, モルモット

「抗ラミニン, モルモット」はモルモットから得られたラミニンに対するポリクローナル抗体です。免疫組織染色の多重染色に使用可能です2-6)

抗体情報

抗体種 ポリクローナル抗体
抗原 Engelbreth-Holm-Swarm (EHS) マウス肉腫の基底膜から単離したラミニン
免疫動物 モルモット
組成 抗血清をPBSで希釈
標識 未標識
交差性 マウス、ラット
アプリケーション 免疫組織染色(凍結切片) 1:500 (※ 後固定は6時間を推奨)

アプリケーションデータ

免疫組織染色

免疫組織染色

動物種  マウス
部位   海馬
サンプル 凍結切片
抗体濃度 1:500

<データ提供>
京都工芸繊維大学 応用生物学系 宮田先生

免疫組織染色

動物種  マウス
部位   延髄最後野
サンプル 凍結切片
抗体濃度 1:500

<データ提供>
京都工芸繊維大学 応用生物学系 宮田先生

参考文献

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抗ラミニン, モルモット (ポリクローナル抗体)

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抗Iba1抗体

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