Lymphoid Organ-Chip

- BioKit Model
- Guided Model
- Community Model
リンパ組織チップは、Emulate 社が開発とサポートの豊富な経験を有するガイド付きモデルです。このモデルは、Basic Research Kit とユーザーにて準備した細胞を使用して作成可能です。ガイド付きモデルに関しては、Human Emulation System を使用してリンパ組織チップを構築するためのガイドラインとテクニカルサポートを提供できます。

モデル概要

in vivo のようなリンパ節機能
リンパ組織チップモデルは、二次および三次リンパ組織で観察される生体内のリンパ節機能に類似した機能的な胚中心を有するリンパ濾胞の形成をサポートし、ヒトのワクチンおよびアジュバント応答を再現できます。

3D 濾胞形成
チップ上の培地灌流が、大規模な3D 多細胞集合体の形成を促進します。

抗原特異的抗体生成
リンパ組織チップは、不活化H5N1 ウイルス処理後に抗HA 抗体生成を示します。

臨床レベルのサイトカイン産生
リンパ組織チップは、T 細胞の増殖、生存およびヘルパー機能に重要な役割を果たすサイトカインを臨床的に重要なレベルで産生します。

ドナー間の変動を捕捉
8 人の異なるヒトドナーから、検出可能なレベルの抗 HA抗体がすべて産生され、高反応群と低反応群のサブグループが同定されました。

mRNA ワクチンへの反応評価
マクロファージは、脂質ナノ粒子によって運ばれたmRNA を捕捉し発現させるためのmRNA ワクチンの評価が可能です。

中和抗体の産生
SARS-CoV-2 スパイクタンパク質に対する中和抗体の産生は、培養期間わずか6 日で達成することが示されています。
特長

Bottom チャネル内はECM ゲル内に高密度3D ヒトPBMC 培養を配置し、チップのTop チャネルに培地と抗原を流す構造となっています。
3D 濾胞形成

培地の灌流は、リンパ組織チップにおいて濾胞の形成を誘導します。
<参考文献②>Adv. Sci. 2022, 9, 2103241
抗原とアジュバントの応答

ワクチンとアジュバントによる抗体産生とリンパ組織チップ内において濾胞を形成します。
<参考文献②>Adv. Sci. 2022, 9, 2103241
臨床レベルのサイトカイン産生

リンパ組織チップは、ワクチン接種後3 日(C1-5)において、未接種のチップと比較して臨床的に関連性のあるサイトカインの変化を示しました。チップで観察された変化は、ワクチン接種後1 日目の7 名(V1、3、4、10–13)の末梢血における変化と、接種前のレベルと比較して類似していました。
<参考文献②>Adv. Sci. 2022, 9, 2103241
中和抗体の産生

リンパ組織チップは、ドナーの一部において、SARS-CoV-2 に対する測定可能な中和効果を6 日目までに示しました。
<参考文献①>J Exp Med (2024) 221 (10): e20240289
参考文献 & Webinar

①Ex vivo recapitulation of intramuscular mRNA vaccination with naïve and recall antigens using a human Lymphoid Follicle Chip platform. bioRxiv 2025.04.16.649172
Organ Model: Lymph Node
Application: Immunology (vaccine development)
<概要>
生体模倣型筋モジュールとマイクロ流体ヒトリンパ濾胞チップ(LFチップ)を組み合わせ、筋内投与型mRNA ワクチンに対するヒト免疫応答をモデル化しました。このプラットフォームにより、中和抗体の生成や体細胞高頻度突然変異など、一次免疫応答とリコール応答の両方を評価することができました。

②Modeling memory B cell responses in a lymphoid organ-chip to evaluate mRNA vaccine boosting. J Exp Med (2024) 221 (10): e20240289.
Organ Model: Lymphoid Follicle
Application: Vaccine development
<概要>
パスツール研究所の研究者が、リンパ組織チップがワクチンブースター戦略の非臨床評価にどのように活用できるかを示しています。

③Ectopic Lymphoid Follicle Formation and Human Seasonal Influenza Vaccination Responses Recapitulated in an Organ-on-a-Chip. Adv. Sci. 2022, 9, 2103241
Organ Model: Lymphoid Follicle
Application: Immunology
<概要>
Wyss 研究所の研究者が異所性リンパ濾胞の形成を再現するヒトモデルを開発した方法について学び、リンパ濾胞の発達研究のための新たなツールを提供し、非ヒト霊長類に代わる有望な代替手段として前臨床ワクチン評価に活用できる可能性を示しています。

Development of a Lymphoid Organ-Chip to Evaluate mRNA Vaccine-Boosting Strategies
<概要>
パスツール研究所のDr. Lisa Chakrabarti は、Emulate社 Chip-S1 チップを活用してリンパ組織チップを開発し、ヒトにおけるワクチン免疫原性の予測という課題に取り組んだ経緯を説明しています。

Lymph Node Chip for Vaccine Characterization
<概要>
GSK社 のDr. Josie McAuliffe は、リンパ節チップモデルを活用してワクチン性能の理解と改善を図る取組みについて説明しています。T細胞、B細胞、樹状細胞を灌流下で維持できるリンパ節チッププラットフォームは、新規自己増幅型mRNA (SAM) ワクチン製剤の投与後、サイトカイン/ケモカインや抗原特異的抗体応答を含む重要な免疫学的指標を検出できることを示しています。
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