抗GFAP抗体

グリア線維性酸性タンパク質 (GFAP) は、分子量約50 kDaの中間径フィラメントタンパク質です。中枢神経系において主にアストロサイトに発現していることから、アストロサイトのマーカー分子として知られています。GFAPはアストロサイトの細胞構造形成に関与するほか、反応性アストロサイトの増殖やグリア瘢痕の形成にも必要とされています。特に反応性アストロサイトにおけるGFAPの発現量は正常時よりも増加することが知られています。
当社ではアストロサイトの免疫組織染色や免疫細胞染色に使用可能な抗GFAP抗体を取り扱っています。

GFAPとは?

グリア線維性酸性タンパク質 (GFAP: Glial Fibrillary Acidic Protein) は、分子量約50 kDaの中間径フィラメントタンパク質です。多発性硬化症患者の脳病変部から初めて単離されました1)。中枢神経系において主にアストロサイトに発現していることから、アストロサイトのマーカー分子として知られています。その他にも海馬の神経幹細胞などにも発現していることが報告されています。

GFAPはアストロサイトの細胞構造形成に関与すると考えられており、これまでの研究から反応性アストロサイトの増殖やグリア瘢痕の形成にも必要であることが報告されています2-3)。反応性アストロサイトとは、中枢神経系が外傷や変性疾患などによってダメージを受けたときに、突起の伸長や細胞体の肥大など形態を変化させたアストロサイトであり、GFAPの発現量は正常時よりも増加することが知られています2-3)。さらに血液中のGFAPは脳内炎症を状態を反映するバイオマーカーとしてアルツハイマー病などの神経変性疾患の領域で注目を集めています。

抗GFAP, モノクローナル抗体(MO389)

「抗GFAP, モノクローナル抗体(MO389) 」はGFAPに対するマウスモノクローナル抗体です。免疫組織染色や免疫細胞染色でアストロサイトを染色することができます。

抗体情報

抗体種 モノクローナル抗体
抗原 合成ペプチド (CQIRETpSLDTKS)
免疫動物 マウス
組成 PBS, 50%グリセロール
標識 未標識
交差性 ヒト、マウス
アプリケーション 免疫細胞染色 1:1,000
免疫組織染色 1:500
ウエスタンブロッティング 1:10,000

アプリケーションデータ

免疫組織染色

動物種  マウス
部位   視床
サンプル 凍結切片
抗体濃度 1:500

動物種  マウス
部位   海馬
サンプル 凍結切片
抗体濃度 1:500

免疫細胞染色

細胞種  U251 (ヒト アストロサイトーマ)
抗体濃度 1:1,000

参考文献

  1. Eng, L. et al.: Brain Res., 28(2), 351(1971).
    An acidic protein isolated from fibrous astrocytes
  2. Sofroniew, M. V. and Vinters, H. V.: Acta Neuropathol., 119, 7(2010).
    Astrocytes: biology and pathology
  3. Pekny, M. and Pekna, M.: J. Pathol., 204(4), 428(2004).
    Astrocyte intermediate filaments in CNS pathologies and regeneration

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抗GFAP抗体 (マウス)

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