GC誘導体化試薬
ガスクロマトグラフィーでは、分析種が難揮発性化合物や熱安定に劣る場合に、誘導体化試薬を用いて誘導体化させ、検出感度を向上させます。
当社では各種のGC誘導体化試薬を取り揃えています。
代表的なガスクロマトグラフィー用誘導体化試薬の特性、使用例
ガスクロマトグラフィー(GC)では気体や気化可能な試料を分析できますが、難揮発性化合物や熱により分解するような不安定な化合物はそのままでは測定できません。
誘導体化試薬と反応させ、揮発性、熱安定性が良い誘導体にするとGC分析が可能になります。また、検出方法に合った誘導体化により高感度分析が可能になります。
当社では各種誘導体化試薬を取り揃えております。誘導体化試薬としてだけではなく、有機合成でもご使用いただけます。
| 略号 | 品名 | 適用 | 反応類別 | 
|---|---|---|---|
| AIM | N-Acetylimidazole | カテコールアミン | アシル化剤 | 
| BSA | N, O-Bis(trimethylsilyl)acetamide | 水酸基、カルボキシル基、アミノ酸、アミド | TMS化剤 | 
| BSTFA | N, O-Bis(trimethylsilyl)trifluoroacetamide | 水酸基、カルボキシル基、アミノ酸、アミド | TMS化剤 | 
| CMTMS | 1, 3-Bis(chloromethyl)-1, 1, 3, 3-tetramethyldisilazane | ステロイド | DMS化剤 | 
| DMCS | Dimethylchlorosilane | ステロイド、担体処理 | DMS化剤 | 
| HFBI | N-Heptafluorobutyrylimidazole | カテコールアミン | アシル化剤 | 
| HMDS | 1, 1, 1, 3, 3, 3-Hexamethyldisilazane | アルコール、フェノール、有機酸、糖 | TMS化剤 | 
| MBTFA | N-Methylbistrifluoroacetamide | 1, 2級アミン、水酸基、チオール類、糖 | TFA化剤 | 
| MSTFA | N-Methyl-N-trimethylsilyl Trifluoroacetamide | ステロイド、カテコールアミン | TMS化剤 | 
| TFAA | Trifluoroacetic Anhydride | アルコール類、アミン類 | TFA化剤 | 
| TFAI | N-Trifluoroacetylimidazole | カテコールアミン | アシル化剤 | 
| TMCS | Chlorotrimethylsilane | アルコール、フェノール、有機酸、糖 | TMS化剤 | 
| TMSA | N-Trimethylsilylacetamide | 糖 | TMS化剤 | 
| TMSDEA | N-(Trimethylsilyl)diethylamine | アミノ酸 | TMS化剤 | 
| TMSI | N-Trimethylsilylimidazole | アルコール、フェノール、有機酸、ステロイド、ホルモン類、核酸 | TMS化剤 | 
(アルファベット順)
トリメチルシリル化
トリメチルシリル化(TMS化)は最もよく用いられるシリル化で、活性水素を持つ化合物のほとんどに適用できます。
シリル化の容易さは、アルコール>フェノール>カルボン酸>アミン>アミドの順になり、アルコールの中では、1級>2級>3級、アミンでは1級>2級の順になります。
| 製品コード | 品名 | CAS RN® | 容量 | 反応例 | 
|---|---|---|---|---|
| 137-17911 | N-メチル-N-トリメチルシリルアセトアミド (MSA) | 7449-74-3 | 5 mL | ![]()  | 
| 135-17912 | 25 mL | |||
| 130-17881 | N-メチル-N-トリメチルシリルトリフルオロ アセトアミド(MSTFA) | 24589-78-4 | 5 mL | ![]()  | 
| 138-17882 | 25 mL | |||
| 022-18512 | N,N-ビス(トリメチルシリル)メチルアミン | 920-68-3 | 25 mL | ![]()  | 
| 024-18511 | 100 mL | |||
| 130-18121 | N-メチル-N-トリメチ ルシリルヘプタフルオロブチルアミド | 53296-64-3 | 1 mL | ![]()  | 
| 136-18123 | 5 mL | 
シリル化
シリル化はヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基と反応して難揮発性物質を揮発性物質に変えたり、テーリングの抑制に使用されている誘導体化です。
GC/MSにおいても、構造解析を容易にするマススペクトルを与えるので、高感度化や分離能改善によく利用されます。アミド、ニトロソアミン、糖、ステロイドの誘導体化に有用です。
またシリル化誘導体はほとんどの検出システムに有効です。
| 製品コード | 品名 | CAS RN® | 容量 | 反応例 | 
|---|---|---|---|---|
| 025-18281 | N-(t-ブチルジメチ ルシリル)-N-メチルトリフルオロアセトアミド (MTBSTFA)  | 
77377-52-7 | 5 mL | ![]()  | 
| 023-18282 | 25 mL | |||
| 022-18291 | 1-(t-ブチルジメチル シリル)イミダゾール | 54925-64-3 | 1 g | ![]()  | 
| 028-18293 | 5 g | |||
| 037-23291 | クロロジメチル(ペンタフルオロフェニル)シラン | 20082-71-7 | 1 g | ![]()  | 
| 033-23293 | 5 g | 
アシル化
活性水素を持つ官能基(ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基)にアシル基を導入し、エステル、チオエステル、アミドに変換します。
官能基の極性を弱め、分離改善の効果があります。揮発性化合物へ変換します。ハロゲン含有のアシル基はECDでの検出感度を向上します。
| 製品コード | 品名 | CAS RN® | 容量 | 反応例 | 
|---|---|---|---|---|
| 168-26371 | 1-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-1-オキソプロピル)-1H-イミダゾール | 71735-32-5 | 1 mL | ![]()  | 
| 164-26373 | 5 mL | |||
| 169-26301 | 2,3,4,5,6- ペ ン タ フ ル オロ安息香酸無水物 | 15989-99-8 | 1 g | ![]()  | 
| 165-26303 | 5 g | 
エステル化
カルボン酸のエステル化により揮発性が向上、極性が小さくなるので、穏やかな条件でGC分析が可能になり分離の改善効果が望めます。
脂肪族または芳香族カルボン酸に対してエステル化剤として作用し、アルキルエステルを容易に生成します。
| 製品コード | 品名 | CAS RN® | 容量 | 反応例 | 
|---|---|---|---|---|
| 133-17991 | 1-メチル-3-p-トリルトリアゼン | 21124-13-0 | 1 g | ![]()  | 
| 139-17993 | 5 g | |||
| 131-17992 | 25 g | |||
| 049-33201 | N,N-ジメチルホルムアミドジプロピルアセタール | 6006-65-1 | 5 mL | ![]()  | 
| 047-33202 | 25 mL | |||
| 139-18071 | O-メチルヒドロキシルアンモニウム=クロリド | 593-56-6 | 5 g | ![]()  | 
| 137-18072 | 25 g | 
その他の誘導体化
フェロセンボロン酸は特にGC-MS分析の際の有用な誘導体化試薬です。アルキルボロン酸は二官能性化合物と反応して環状ボロナートを生成し、GC分析やGC-MS分析に利用されています。
| 製品コード | 品名 | CAS RN® | 容量 | 反応例 | 
|---|---|---|---|---|
| 060-06221 | フェロセンボロン酸 | 12152-94-2 | 100 mg | ![]()  | 
| 066-06223 | 1 g | |||
| 020-18231 | ブチルボロン酸 | 4426-47-5 | 1 g | ![]()  | 
| 026-18233 | 5 g | |||
| 205-19721 | 2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオン | 1118-71-4 | 5 g | ![]()  | 
| 203-19722 | 25 g | |||
| 161-26241 | p-トルエンスルホン酸ペンタフルオロベ ンジル | 32974-36-0 | 5 g | ![]()  | 
| 136-18081 | N-メチルビス(ヘプタフルオロブチルアミド) | 73980-71-9 | 1 mL | ![]()  | 
| 132-18083 | 5 mL | 
製品一覧
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トリメチルシリル化剤
シリル化剤
アシル化剤
アルキル化剤/エステル化剤
その他の誘導体化
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