高井・ロンバード反応

高井・ロンバード反応は、gem-ジハロアルカンから有機チタン種を生成させ、カルボニルをオレフィン化する反応です。多くのオレフィン化反応がアルデヒド・ケトンのみに適用を持つのに対して、本条件ではエステルやアミドのカルボニル基もオレフィン化することが可能です。塩基性が低いため、エノール化しやすい基質にも適用できます。
類似系であるTebbe試薬やPetasis試薬の適用範囲がメチレン化に限定されるのに比べ、本条件では置換アルケンの合成が可能で、反応はZ選択的に進行します。
本記事はWEBに混在する化学情報をまとめ、それを整理、提供する化学ポータルサイト「Chem-Station」の協力のもと、ご提供しています。
Chem-Station について
基本文献
- Takai, K., Hotta, Y., Ohshima, K., Nozaki, H.: Tetrahedron Lett., 19, 2417 (1978). DOI:10.1016/S0040-4039(01)94789-6
 - Lombardo, L.: Tetrahedron Lett., 23, 4293 (1982).
 - DOI:10.1016/S0040-4039(00)88728-6
 - Okazoe, T., Takai, K., Oshima, K., Utimoto, K.: J. Org. Chem., 52, 4410 (1987). DOI: 10.1021/jo00228a055
 - Lombardo, L.: Org. Synth., 65, 81 (1987).
 - DOI: 10.15227/orgsyn.065.0081
 - Takai, K., Kakiuchi, T., Kataoka, Y., Uchimoto, K.: J. Org. Chem., 59, 2668 (1994). DOI: 10.1021/jo00089a002
 - Hartley, R. C., McKiernan, G. J.: JCS Perkin Trans. 1, 2763 (2002).
 - DOI: 10.1039/B009709H
 
反応機構

反応例
Tetrodotoxinの合成1)

参考文献
- Hinman, A., Du Bois, J.: J. Am. Chem. Soc., 125, 11510 (2003).
DOI:10.1021/ja0368305 
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