siyaku blog

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Talking of LAL

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【連載】Talking of LAL「第5話 比濁時間分析法」

本記事は、和光純薬時報 Vol.59 No.3(1991年10月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

比濁時間分析法は、すでに FDA ガイドライン1)にも Kinetic-turbidimetric technique として収載され、リムルス試験の手法として現在広く用いられております。弊社のトキシノメーターは比濁時間分析法のための専用装置です。比濁時間分析法の原理は、LAL のゲル化過程を透過光量の変化としてとらえ、透過光量がある一定の割合だけ変化するまでの時間をゲル化時間(Tg)と定義し、T...

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【連載】Talking of LAL「第4話 リムルステストの種類」

本記事は、和光純薬時報 Vol.59 No.2(1991年8月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

リムルステストの手法として報告されているものは数多くありますが、現在実際に広く用いられている方法は、  (1)ゲル化転倒法1,2)  (2)比濁時間分析法3,4,5)  (3)合成基質法6,7) の 3 法と思われます。 ゲル化転倒法は、10 × 75 mm の試験管中で LAL と試料を混合し、37℃、60 分間反応させた後、これを 180℃転倒させ、ゲルの形成の有無を判定する方法です。半定量的...

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【連載】Talking of LAL「第3話 LAL の特異性」

本記事は、Wako News No.4 (1991年3月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

LAL (Limulus amebocyte lysate) がエンドトキシンのみならず、β-1,3-グルカンにも反応することは本シリーズ第1話でお話した通りです。1981年に Kakinuma らはカルボキシメチル化したβ-1,3-グルカン(CMPS)が LAL に反応することを報告し1)、同年、Morita らはβ-1,3-グルカンがエンドトキシンとは別の経路で LAL を活性化することを報告...

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【連載】Talking of LAL「第2話 エンドトキシン(後編)」

本記事は、Wako News No.3 (1990年12月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

米国薬局方では、米国の定めた国家標準品を Reference Standard Endotoxin (RSE)、RSE に対して標準化された他のエンドトキシン標品をControl Standard Endotoxin (CSE) と定めております1)。CSE は RSE によってその力価を決定する必要があり、力価の決定は LAL のロットまたは CSE のロットが変わる度に行うよう規定されておりま...

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【連載】Talking of LAL「第2話 エンドトキシン(前編)」

本記事は、Wako News No.2 (1990年10月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

発熱性物質(pyrogen)の代表格であるエンドトキシン(endotoxin)は、種々の生物活性を有しており、その本体はグラム陰性菌の外膜に存在するリポ多糖(LPS)であると考えられております。エンドトキシンは、その強い発熱性から注射用薬剤等への混入が恐れられ、主にウサギ発熱性試験によって検査されてきました。リムルステストで検出しようとしている物質はこのエンドトキシンなのです。 エンドトキシンの構...

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