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- 研究の最前線、テクニカルレポート、実験のコツなどを幅広く紹介します。 -

分析 ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】スペクトル型フローサイトメトリーが切り開く新しい細胞解析の世界 ~スペクトル型セルアナライザーとセルソーターの測定原理~

本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.3(2025年7月号)において、ソニー株式会社 ライフサイエンス&テクロノジー事業部 石原 誠人様に執筆いただいたものです。

近年の生命医科学分野の研究の進歩に伴い、生体内のより詳細な細胞分類と、それに伴う各細胞集団の生理的役割の追究が必要とされてきている。

分析 テクニカルレポート

【テクニカルレポート】オンラインSPE-LC/MSシステムによる水中PFASの全自動分析法の開発と抽出法の検討 ~対象成分の拡大と溶媒抽出によるイオン交換阻害物質の除去~

本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.3(2025年7月号)において、
株式会社アイスティサイエンス 佐々野 僚一様、松尾 俊介様に執筆いただいたものです。

PFASとは主に炭素とフッ素からなる化学物質で、その中の3成分であるPFOA、PFOSおよびPFHxSは国際条約(POPs条約)において製造・輸入等の規制がされている。海外では分析対象が3成分以外の数十成分へ拡大しており、今後、分析装置や試験法の技術革新が求められてくると考えられる。アイスティサイエンス(当社)は、効率化を提案し分析前処理の自動化装置を開発している。本投稿では水質分析において、有機...

分析 ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】液-液相分離(LLPS)の実験と試薬について

本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.3(2025年7月号)において、株式会社同仁化学研究所 開発部 平川 哲央様に執筆いただいたものです。

近年、細胞内で生じる液-液相分離(Liquid-liquid phase separation :LLPS)が注目されている。LLPS はRNAやタンパク質が局所的に集まり、細胞質から分離して液滴を形成する現象であり、核小体のような膜を持たない細胞内構造を形成し、様々な生理機能を担う場となっている。

培養 ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】新規培養培地F-hiSIEC™ Culture Medium ALの開発と薬物動態研究への応用

本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.3(2025年7月号)において、富士フイルム株式会社 バイオサイエンス&エンジニアリング研究所 諸橋 康史様に執筆いただいたものです。

F-hiSIEC™(ヒトiPS細胞由来腸管上皮細胞)は、FFグループが保有するiPS細胞関連の技術と名古屋市立大学の松永民秀教授が持つ分化誘導技術を組み合わせて作製された細胞である。本細胞は、ヒト小腸に近い性質を有するため、食品や薬物の吸収、毒性評価、免疫・炎症評価、さらにはノロウイルス培養および消毒剤評価ができ、食品メーカー、製薬企業、アカデミア等で幅広く活用されている。

ライフサイエンス 総説

【総説】腸内環境の見える化技術の開発と健康未来への展望

本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.3(2025年7月号)において、国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 國澤 純様に執筆いただいたものです。

コロナ禍を経験し、多くの方の健康に対する意識が高まっています。その中で、「腸」の働きが注目されています。多くのメディアで「腸活」という言葉が取り上げられているように、腸と健康との関係が一般の方にも広く知られるようになってきています。

分析 受託サービス

PFAS分析、何から揃えるべきか──2026年の水質基準改正に備えて

この記事ではPFAS分析を行うお客様から伺った、いま現場で求められる標準液、溶媒、カラム、受託分析などの製品、サービスをまとめてご案内します。

体外受精・生殖補助医療

【木場公園クリニック 長谷川先生 ご利用事例:ワケンビーテック社製ガスアナライザー】

当社で取り扱っているワケンビーテック社製ガスアナライザー「ポータブルCO2ガステスター GT100」をご利用された木場公園クリニックの長谷川久隆先生に、ご使用された経緯や使用感についてお話を伺いました。

ライフサイエンス 総説

【総説】新しい抗体希釈・反応用溶液AbScale-Gを用いた3次元免疫染色

本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.2(2025年4月号)において、国立研究開発法人理化学研究所・脳神経科学研究センター・細胞機能探索技術研究チーム 濱 裕様、宮脇 敦史様に執筆いただいたものです。

この度、筆者らは3次元免疫染色技術であるAbScale法(Hama et al., 2015)における抗体希釈・染色用溶液の改良を行い、新たにAbScale-G液を開発した。これにより抗体の固定組織内部への浸透性を向上させることが可能になった。本稿ではその特徴を概説し、蛍光ラベルされた抗体を用いた免疫染色(以下、単に免疫染色と表現する)の例を紹介する。

培養 ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】ライフサイエンス研究の進展にもたらすハイスループットな高画質イメージングの重要性

本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.2(2025年4月号)において、横河電機株式会社 ライフ事業本部 
遠藤 利朗様、居原田 真史様、太田 亜紀様に執筆いただいたものです。

近年、顕微鏡を用いた画像取得および解析技術の急速な進化は、ライフサイエンス研究における生命現象の解明に重要な役割を担っています。特に、サブセルラーレベルでの可視化と詳細な画像解析は、新たな生物学的知見の発見に絶大な威力を発揮しています。ここでは、画像を取得して解析する細胞イメージングの利点と、その発展型であるハイコンテントアナリシス(HCA)やシングルセル解析について解説します。

ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】植物透明化試薬ClearSeeの実践と改良

本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.2(2025年4月号)において、名古屋大学 WPI-ITbM、名古屋大学 高等研究院 栗原 大輔様に執筆いただいたものです。

蛍光タンパク質の開発により、目的の対象を蛍光タンパク質で標識することで、観察対象のみを選択的に顕微鏡で観察することが可能となり、形態学はさらに進展している。しかし、生物が持つ物質や構造に由来する自家蛍光が、蛍光タンパク質の観察を妨げるという課題がある。この課題を解決するため、自家蛍光を除去し、生物組織内における屈折率の違いによる光の散乱を抑える技術として、組織透明化技術が開発されてきた。

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