siyaku blog

- 研究の最前線、テクニカルレポート、実験のコツなどを幅広く紹介します。 -

分析 テクニカルレポート

【テクニカルレポート】現場に寄り添う次世代の分析ツール
~ ベンチトップNMR「Spinsolve」の実践応用 ~

本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.4(2025年10月号)において、
Magritek GmbH 梅本 伸一様に執筆いただいたものです。

NMR(核磁気共鳴)装置は、その応用範囲の広さから構造解析・定量・反応追跡など、研究開発から製造現場まで幅広く活用されています。従来は高磁場・大型・高コストな装置が主流でしたが、近年では研究室に設置できる小型NMR装置が登場し、分析の新たな可能性が広がっています。Magritek社のベンチトップNMR「Spinsolve」は、その使いやすさと性能のバランスに優れた装置として注目されており、従来の高...

ライフサイエンス 受託サービス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】In vitro培養系を用いたヒトノロウイルスに対する消毒薬の有効性評価

本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.4(2025年10月号)において、
富士フイルム富山化学株式会社 大西 由美様に執筆いただいたものです。

ヒトノロウイルス(HuNoV)は感染性胃腸炎の主要原因ウイルスであり、その感染力は極めて強く、環境中でも長時間生存するため、消毒剤等による環境清掃が感染防止対策として重要である。HuNoVに対して様々な消毒薬が使用されているが、その有効性を評価するための公的な標準試験方法及び基準が確立されていない。その理由の一つとして、HuNoVの安定的かつ汎用的なin vitro培養方法に関する研究が発展途上に...

ライフサイエンス 総説

【総説】構造保持性・蛍光保持性・抗原保持性に優れた新規組織固定液―FM Fix―

本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.4(2025年10月号)において、
名古屋大学医学部附属病院・腎臓内科・講師 古橋 和拡様に執筆いただいたものです。

組織固定とは、生体内での状態を静的に保存し、生体外で観察可能にするための手段である。生体組織は生体外に取り出した瞬間から生体内での情報を失い始めるが、組織固定により、細胞の形態や組織構造、タンパク質の発現量および分布といった生体情報を長期間保持することが可能となった。また、組織標本の作製過程では、各種試薬による処理、温度変化、pH変化といった工程を経るが、あらかじめ適切な固定を行うことで、こうした...

合成・材料 分析 培養 ライフサイエンス 医薬品 製造・品質管理 常用試薬・ラボウェア 研究全般

【実績多数あり!】 研究開発のスケールアップを支える大容量品の導入メリットとは?

研究規模の拡大や、商業用製品の開発段階から製造段階への切り替えでは、使用する試薬や原料の量が大幅に増加します。しかしながら小容量のカタログ品を多数ご購入いただくお客様より、コスト等の課題が発生しているとのご相談をいただいております。当社では、このような課題解消に大容量品の導入をご提案しております。本記事では、導入メリットと実例を紹介いたします。スケールアップをスムーズに進めたい皆様、ぜひご参考くだ...

ライフサイエンス 受託サービス 研究全般

【ラボの扉をひらく~抗体医薬ベンチャー 研究最前線~】第1回 間質・微小環境改善による難治性疾患治療薬の開発(ペリオセラピア株式会社)

抗体医薬ベンチャー企業様のご研究内容をより深堀りしてお伝えする本連載企画。記念すべき第1回はペリオセラピア株式会社様のご研究内容の紹介になります!ペリオセラピア株式会社様は2017年10月に設立された大阪大学発のベンチャー企業です。未だ治療薬のない難治性疾患に対して抗体治療薬の開発を通じて、「難病に苦しむ患者とその家族を笑顔にする」ため、日々ご研究を続けられております。

合成・材料 分析 テクニカルレポート

【テクニカルレポート】核酸用簡易精製の自動化手法(ポスター資料公開)

近年の核酸医薬への関心の高まりに応じて、修飾核酸の構造多様化とともに合成・評価される検体数が大幅に増加しています。オリゴ核酸の合成工程の自動化が進む一方で、精製工程に関しては1検体ずつ処理が必要なHPLC精製、もしくは手作業の簡易精製が中心であり、工程間の作業量にギャップが生じています。このような課題を解決するため、精製工程の効率化と自動化が求められています。

分析 ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】スペクトル型フローサイトメトリーが切り開く新しい細胞解析の世界 ~スペクトル型セルアナライザーとセルソーターの測定原理~

本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.3(2025年7月号)において、ソニー株式会社 ライフサイエンス&テクロノジー事業部 石原 誠人様に執筆いただいたものです。

近年の生命医科学分野の研究の進歩に伴い、生体内のより詳細な細胞分類と、それに伴う各細胞集団の生理的役割の追究が必要とされてきている。

分析 テクニカルレポート

【テクニカルレポート】オンラインSPE-LC/MSシステムによる水中PFASの全自動分析法の開発と抽出法の検討 ~対象成分の拡大と溶媒抽出によるイオン交換阻害物質の除去~

本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.3(2025年7月号)において、
株式会社アイスティサイエンス 佐々野 僚一様、松尾 俊介様に執筆いただいたものです。

PFASとは主に炭素とフッ素からなる化学物質で、その中の3成分であるPFOA、PFOSおよびPFHxSは国際条約(POPs条約)において製造・輸入等の規制がされている。海外では分析対象が3成分以外の数十成分へ拡大しており、今後、分析装置や試験法の技術革新が求められてくると考えられる。アイスティサイエンス(当社)は、効率化を提案し分析前処理の自動化装置を開発している。本投稿では水質分析において、有機...

分析 ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】液-液相分離(LLPS)の実験と試薬について

本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.3(2025年7月号)において、株式会社同仁化学研究所 開発部 平川 哲央様に執筆いただいたものです。

近年、細胞内で生じる液-液相分離(Liquid-liquid phase separation :LLPS)が注目されている。LLPS はRNAやタンパク質が局所的に集まり、細胞質から分離して液滴を形成する現象であり、核小体のような膜を持たない細胞内構造を形成し、様々な生理機能を担う場となっている。

培養 ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】新規培養培地F-hiSIEC™ Culture Medium ALの開発と薬物動態研究への応用

本記事は、和光純薬時報 Vol.93 No.3(2025年7月号)において、富士フイルム株式会社 バイオサイエンス&エンジニアリング研究所 諸橋 康史様に執筆いただいたものです。

F-hiSIEC™(ヒトiPS細胞由来腸管上皮細胞)は、FFグループが保有するiPS細胞関連の技術と名古屋市立大学の松永民秀教授が持つ分化誘導技術を組み合わせて作製された細胞である。本細胞は、ヒト小腸に近い性質を有するため、食品や薬物の吸収、毒性評価、免疫・炎症評価、さらにはノロウイルス培養および消毒剤評価ができ、食品メーカー、製薬企業、アカデミア等で幅広く活用されている。

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