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総説

合成・材料 総説

【総説】バッチならびにフロー式Fischer-Speierエステル化に適用可能な高分子酸触媒PAFR Ⅱ

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.2(2022年4月号)において、理化学研究所 環境資源科学研究センター 山田 陽一様、分子科学研究所 間瀬 俊明様、魚住 泰広様に執筆いただいたものです。

有機合成反応の原子効率(生成物/原料)の向上とE-factor(廃棄物/原料)の低減は、有機化学やグリーンケミストリーだけでなく、産業応用においても重要なファクターである。脱水反応は最も基本的な反応の一つであり、理想的な触媒を用いた脱水反応では水が唯一の副生成物となるため、生合成・化学合成のいずれにおいても頻繁に利用されている。具体的には、カルボン酸とアルコールを反応させてエステルを得るFisch...

合成・材料 総説

【総説】歯科用接着系材料の概略

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.2(2022年4月号)において、YAMAKIN 株式会社、高知大学医学部 次世代歯科医療開発講座 坂本 猛様に執筆いただいたものです。

歯科用接着系材料とは、歯質と修復物や補綴物を接着するための材料である。歯が虫歯になったとき、虫歯になった部分を削り、修復物あるいは補綴物といわれる「詰め物」をする。このような物質は、貴金属または非貴金属の合金、セラミックスや有機- 無機複合体から構成されており、それら自体には接着性はない。特に、充填材(フィラー)を含む歯科用有機材料の特徴として、金属冠の装着とは異なり、虫歯の部分のみの最低限の切削...

ライフサイエンス 総説

【総説】細胞外小胞の臨床プロテオミクス解析 -血液を巡る細胞外小胞の多検体自動精製技術の開発-

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.2(2022年4月号)において、医薬基盤・健康・栄養研究所 プロテオームリサーチプロジェクト 村岡 賢様、足立 淳様に執筆いただいたものです。

近年、がん、神経疾患、心血管疾患、感染症など様々な医学研究分野において、細胞外小胞の研究が進められている。細胞外小胞は、タンパク質、核酸や脂質などを内包しており、これらの構成成分が細胞や疾患ごとに違いを示し、様々な機能を持ち疾患の病態変化に大きく影響を与えていることが知られている。そのため、血液などから採取した細胞外小胞は、病気の早期発見、モニタリング、薬効効果などのバイオマーカーを含むのではない...

培養 ライフサイエンス 総説

【総説】超高純度ヒト骨髄由来間葉系幹細胞REC

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.2(2022年4月号)において、島根大学 医学部 生命科学講座、PuREC株式会社 陶山 隆史様、松崎 有未様に執筆いただいたものです。

間葉系幹細胞(MSC)は、抽出した骨髄細胞から、MSCの培養皿への接着性を利用して比較的簡単な手順で分離することができ、主にin vitro で軟骨や骨への分化誘導を行い、その後、局所移植を行うなどの臨床研究が行われてきた。

合成・材料 総説

【総説】マリモ状ナノ粒子集合体の簡便合成と応用展開

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.1(2022年1月号)において、高知工科大学 大学院工学研究科 谷口 彩乃様、大谷 政孝様、小廣 和哉様に執筆いただいたものです。

活性炭、シリカ、ゼオライト、金属―有機構造体(MOF)等に代表される多孔性材料は、広大な表面積や多数の細孔を有するため、物質吸着や物質貯蔵―放出等に極めて有利であり、多方面で利用される代表的な機能材料である。中でもシリカやマグネシア、アルミナ、チタニア、ジルコニア、セリア等の(金属)酸化物からなる酸化物多孔体は熱安定性や機械的強度に優れているため、貴金属ナノ粒子触媒の担体として重要である。また、ゼ...

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