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総説

合成・材料 総説

【総説】高性能かつ高純度n型有機半導体BQQDI群の合成のための鍵前駆体

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.1(2022年1月号)において、東京大学大学院 新領域創成科学研究科 物質系専攻 熊谷 翔平様、岡本 敏宏様に執筆いただいたものです。

近年、軽くてフレキシブルな半導体デバイスが関心を集めており、ディスプレイ、センサー、電子タグなどの電子デバイスから薄膜太陽電池のような発電デバイスまで、多岐に渡る研究がおこなわれている。これらの中核材料の一つである半導体として、従来はシリコンが用いられていたが、最近ではより軽量性、フレキシビリティ、生体・環境適合性などに優れる有機半導体材料の開発や、有機電界効果トランジスタ(Organic Fie...

ライフサイエンス 総説

【総説】ステルス型RNAベクターの開発と次世代細胞リプログラミング技術への応用

本記事は、和光純薬時報 Vol.90 No.1(2022年1月号)において、ときわバイオ株式会社 中西 真人様に執筆いただいたものです。

遺伝子導入による細胞リプログラミングは、マウスの線維芽細胞(真皮などの結合組織を構成する細胞)を筋肉の細胞に転換できるMyoD遺伝子の発見によりその端緒が開かれた1)。しかし、多くの研究者の懸命な努力にもかかわらず、単独で細胞の性質を転換可能な「マスター遺伝子」はMyoD以外には見つからなかった。

合成・材料 総説

【総説】ヒドロキシルアミン等価体オキシム試薬によるアミド/アミン/ニトリルへの官能基変換

本記事は、和光純薬時報 Vol.89 No.4(2021年10月号)において、近畿大学 理工学部 兵藤 憲吾様に執筆いただいたものです。

ヒドロキシルアミンは、アンモニアの酸化物の1つであり、単体では潮解性や爆発性を有し、その取り扱いには注意を要する。過去には国内外にてヒドロキシルアミンが原因となる爆発事故が発生し、危険物に指定されている。ヒドロキシルアミンは、単体よりも取り扱いやすい塩酸や硫酸などの鉱酸塩としても扱われるが、オキシム合成時には鉱酸塩を中和するために、化学量論量の塩基を使用する必要があり、反応後には生成物と共に、大量...

ライフサイエンス 総説

【総説】PTS溶液の開発とEVへの応用

本記事は、和光純薬時報 Vol.89 No.3(2021年7月号)において、熊本大学大学院 生命科学研究部 薬学系 微生物薬学分野 増田 豪様に執筆いただいたものです。

タンパク質はその発現量や翻訳後修飾、相互作用の相手や局在を変えることで多様な生命現象を生み出している。生命現象において中心的役割を担う重要なタンパク質について、その発現プロファイルを得るプロテオミクスは近年の生命科学研究では欠かすことができない技術および研究分野である。プロテオミクスでタンパク質の発現プロファイルを得るには、試料からタンパク質を抽出後に、それらを消化酵素で断片化する必要がある。その...

ライフサイエンス 総説

【総説】家族性パーキンソン病患者iPS細胞由来神経系細胞におけるエンドソーム機能障害

本記事は、和光純薬時報 Vol.89 No.3(2021年7月号)において、東京慈恵会医科大学 再生医学研究部a) 脳神経内科b) 坊野 恵子様a),b)、岡野 ジェイムス 洋尚様a)に執筆いただいたものです。

近年、不治の病とされた様々な神経疾患の原因遺伝子・感受性遺伝子が同定され、その根幹病態にせまる発見が相次ぎ、病態解明に向け新たな知見が蓄積してきている。疾患関連遺伝子から推測される病態経路を疾患モデル細胞やモデル動物を用いて検証することにより、新規治療法の研究・開発が飛躍的に進んできた。2006年に誕生したiPS細胞は、再生医療に重要な役割を果たすと期待されており、臨床応用に向けた研究が進んでいる...

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