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連載

Talking of LAL 連載

【連載】Talking of LAL「第37話 リムルス試薬の活性化に伴う反応タイムコース」

本記事は、和光純薬時報 Vol.67 No.4(1999年10月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

リムルス試薬(LAL)のゲル化は、複数のプロテアーゼ前駆体の活性化を伴うカスケード機構によって起こります1)。トキシノメーターを用いた比濁時間分析法では、このゲル化の過程を観察しています。この反応タイムコースは特長的な形状をしているのですが、今回はその意味について考えてみたいと思います。 トキシノメーターに表示される反応タイムコースを観ていると、次のことに気がつきます。すなわち、反応にはラグがあり...

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【連載】Talking of LAL「第36話 エンドトキシンと電子線」

本記事は、和光純薬時報 Vol.67 No.3(1999年7月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

エンドトキシンの不活性化には、通常 250℃ 以上の温度で乾熱滅菌する方法が用いられています。乾熱滅菌が行えない材料については、オートクレーブや洗浄等の方法が用いられる場合もありますが、エンドトキシンの高度な汚染を完全に除くことは困難です。 このことから、耐熱性の低いプラスチックなどの材料から、有効にエンドトキシンを除去、あるいは不活性化する方法の開発が望まれています。滅菌、ポリマーの改質などに使...

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【連載】Talking of LAL「第35話 抗生物質のエンドトキシン試験」

本記事は、和光純薬時報 Vol.67 No.2(1999年4月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

1998 年、日本抗生物質医薬品基準に一般試験法として「エンドトキシン試験法」が収載されました。今回は、抗生物質のエンドトキシン試験について考えてみましょう。 今回の改正で、収載薬剤中 118 製剤のエンドトキシン規格値が定められました。試験法としては、「日本薬局方一般試験法エンドトキシン試験法を準用する」ことになっています1)。日本薬局方のエンドトキシン試験法には、ゲル化法と光学的方法が記載され...

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【連載】Talking of LAL「第34話 β-グルカンとリムルス試薬の反応性」

本記事は、和光純薬時報 Vol.67 No.1(1999年1月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

リムルス試薬がエンドトキシンだけでなく β-グルカンにも反応することは、すでにお話ししたとおりです。一口に β-グルカンといっても、重合度や β-1,6 結合の割合などの違いにより、いろいろな構造が考えられます。では、リムルス試薬に反応しやすい β-グルカンの構造とはどのようなものでしょうか。 今回は、β-グルカンの重合度と修飾度の観点から、β- グルカンとリムルス試薬の反応性について考えてみまし...

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【連載】Talking of LAL「第33話 エンドトキシンの測定条件」

本記事は、和光純薬時報 Vol.66 No.4(1998年10月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。

エンドトキシン試験を行う上で測定条件の決定は非常に重要です。各国の局方やFDA のガイドラインを見ても、測定のバリデーションとして、測定法の性能確認と対象試料の測定条件の決定を行うよう規定されています。 測定法の性能確認については、使用する試薬に表示された性能を確認するということで、大きな問題が起こることはあまりないと思われます。しかし、試料の測定条件の決定では、エンドトキシンの活性が変化しやすい...

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