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テクニカルレポート

ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】PSアフィニティー法が実現した高活性なMSC由来エクソソームの精製 −エクソソーム再生医療における全く新たな戦略の提案−

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.4(2020年10月号)において、富士フイルム和光純薬 導入品推進部 学術課 山根 昌之、ライフサイエンス研究所 石止 貴将が執筆したものです。

細胞外小胞のひとつであるエクソソームは、細胞が放出する脂質二重膜の小胞体である。近年、間葉系幹細胞(Mesenchymal stem cell : MSC)など一部の細胞に由来するエクソソームに治療効果が存在することが示されたことから、エクソソームを利用した再生医療が注目されている。本稿では当社が開発したエクソソーム精製技術である PS アフィニティー法の利点と最近明らかになった再生医療における有...

分析 テクニカルレポート

【テクニカルレポート】STQ法を用いた動物用医薬品一斉分析

本記事は、ChemGrowing Vol.13 (2020年8月号)において、株式会社アイスティサイエンス技術営業部 島 三記絵様に執筆いただいたものです。

食品の安心・安全への関心が高まる中、食品中に残留する動物用医薬品の分析は重要である。しかしながら動物用医薬品には物性の異なる様々な種類がありこれらを同時に分析するのは容易ではない。また分析精度とともに「迅速性」と「簡便性」も求められる。本アプリケーションでは「迅速・簡便・高精製」の残留農薬分析法であるSTQ法(Solid phase extraction Technique with QuEChE...

培養 テクニカルレポート

【テクニカルレポート】細胞懸濁保存液セルストア®S及び細胞洗浄保存液セルストア®W を用いたヒト脂肪由来間葉系幹細胞の保存例

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.3(2020年7月号)において、株式会社大塚製薬工場 研究開発センター 鳴門研究所 藤田 泰毅様に執筆いただいたものです。

幹細胞治療においては、細胞を懸濁・保存するために、しばしば生理食塩液が用いられているが、細胞生存率の維持や細胞の沈殿の抑制の観点から必ずしも理想的な溶液ではない 1)。我々は、タンパク質や細胞膜の安定化剤、凍害防止剤としての効果が知られているトレハロースに着目し、ヒト脂肪由来間葉系幹細胞(hADSCs)の 5℃及び 25℃保存においても有効であることを見出した 1)(特許取得済み)。また、細胞の保...

Talking of LAL テクニカルレポート

【テクニカルレポート】簡便性と正確性の両立を目指したエンドトキシン試験法の紹介

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.3(2020年7月号)において、量子科学技術研究開発機構 量子医学・医療部門 信頼性保証・監査室 脇 厚生様に執筆いただいたものです。

エンドトキシンはグラム陰性細菌の細胞壁成分であり、極微量で発熱性や様々な生物活性を有する為、注射剤や医療機器はエンドトキシン汚染を厳密に管理することが求められている。エンドトキシンは、カブトガニの血球抽出物の血液凝固系を利用した試薬(ライセート試薬)を用いて世界中で広く測定されている。日本では、1988 年に第十一改正日本薬局方追補(JP)に初めてエンドトキシン試験が収載され、2013 年に日米欧...

培養 テクニカルレポート

【テクニカルレポート】生物由来原料基準に適合した間葉系幹細胞用無血清培地

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.2(2020年4月号)において、富士フイルム和光純薬 ライフサイエンス研究所 髙垣 謙太郎が執筆したものです。

世界中で間葉系幹細胞を細胞医薬に用いるという動きが活発になっています。2014 年に薬事法が薬機法へ変わったことにより、再生医療等製品を開発する環境が整いました。以降、テムセル、ステミラックという 2 つの間葉系幹細胞を主成分とする再生医療等製品が承認を受けました。これに続けと、間葉系幹細胞を主成分とする ADR-001、Multistem といった製品の開発も進められています。欧州では、Alof...

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