siyaku blog

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合成・材料

合成・材料 総説

【総説】ラセミ体アルコールを光学的に純粋な化合物に収率 100%で 変換する新技術

本記事は、和光純薬時報 Vol.85 No.1(2017年1月号)において、大阪大学大学院薬学研究科 赤井 周司 様に執筆いただいたものです。

光学的に純粋な有機化合物は、医薬品、農薬、香料、液晶などの様々な製品に用いられている。年々、光学活性化合物の需要は高まり、環境に負荷をかけない供給法の開発が今日の重要課題の1つである。最近の金属触媒や低分子有機触媒の発展には目を見張るものがあるが、常温常圧での高いエナンチオ並びに官能基選択性、高い触媒回転率を満足するものは未だ少ない。一方、生体触媒(酵素)はこれらを可能にする。さらに、発酵によって...

合成・材料 Wako Organic Chemical News 連載

【連載】Wako Organic Chemical News No.11「ATRPとRAFT重合」

1926年にドイツのHermann Staudingerによって高分子の概念が提唱されて以来、その研究は大きく進展し、化学の重要な一分野を成してきた。その成果はプラスチックや合成繊維などとして、我々の日常生活にも大きな影響を与えている。高分子化学は、人類に最も貢献した科学分野の一つと言ってもよいだろう。 高分子を合成する方法を化学反応の面から分類してみると、アニオン重合・カチオン重合・ラジカル重合...

合成・材料 総説

【総説】高性能ホスフィン配位子:Silica-SMAP

本記事は、和光純薬時報 Vol.84 No.4(2016年10月号)において、和光純薬工業 試薬化成品研究所 三宅 寛が執筆したものです。

トリアルキルホスフィンは強いσ-供与効果から金属配位子として、有機合成化学や有機金属化学、錯体化学と広い分野で利用されている。一般に不安定であり、取扱いに注意を要する(グローブボックスなど)。 高活性なホスフィンというと不安定(=酸素に弱い)という認識があるため、本稿では『空気中で酸化されないトリアルキルホスフィン』であるSilica-SMAPを高性能ホスフィンと区別することにする。

合成・材料 特別講座

【特別講座】Advances in Cross-Coupling using Johnson Matthey's Palladium Pre-Catalysts.

本記事は、OrganicSquare Vol.57 (2016年9月号)において、Johnson Matthey PLC Jesse R. McAtee; Gabriela A. Grasa; Suguru Minami(訳)に執筆いただいたものです。

急速な広がりを見せるPd均一系触媒は、複雑な有機物質の合成に対して非常に効率的で有効な手法である。Johnson Mattheyはこれまで特許技術の構築、論文、また幅広い種類の触媒の提供や工業分野のみならず学術分野に対してもこれらの技術を通して大きく貢献してきた。

合成・材料 総説

【総説】リパーゼの特徴と有効性について

本記事は、和光純薬時報 Vol.84 No.3(2016年7月号)において、天野エンザイム株式会社 佐藤 幸秀 様に執筆いただいたものです。

19 世紀に、膵臓中にリパーゼの存在が確認され、リパーゼは、アミラーゼ、プロテアーゼとともに重要視され、産業的には医薬用消化酵素、診断薬、洗剤、食品加工、キラル合成などに利用されてきている 1, 2)。またそれ以外にも近年グリーンケミストリーの観点から、酵素や微生物などの生体触媒の利用は注目されており、特に光学活性な化合物を得る手法としてリパーゼは広く利用され、多くの研究成果が報告されている 3)...

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