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ライフサイエンス

ライフサイエンス 総説

【総説】LH 遺伝子変異解析法による肺がん等での遺伝子変異検索の概要

本記事は、和光純薬時報 Vol.83 No.4(2015年10月号)において、神奈川県立がんセンター 臨床研究所 がん分子病態研究学部 松隈 章一様、宮城 洋平様、和光純薬工業 臨床検査薬研究所 石川 友一に執筆いただいたものです。

がん遺伝子変異ががん化・悪性化に重大な関与をしているが、その中でも、特定の遺伝子変異を標的とする治療薬が肺がんやその他のがんで有効であることが判っている。肺がん(非小細胞性)では EGFR 遺伝子の変異を確定し、EGFR 遺伝子を標的とするがん治療薬イレッサの治療有効性を予見することが臨床上重要となった1)。 また、遺伝子標的治療薬として BCR-ABL 遺伝子転座異常がある慢性骨髄性白血病に著効...

ライフサイエンス 総説

【総説】ヒト iPS/ES 細胞除去試薬の開発

本記事は、和光純薬時報 Vol.83 No.3(2015年7月号)において、国立研究開発法人 産業技術総合研究所 創薬基盤研究部門 舘野 浩章 様に執筆いただいたものです。

ヒト iPS/ES 細胞がもつ腫瘍形成能がヒト iPS/ES 細胞を用いた再生医療の大きな課題となっている。我々はこれまで高密度レクチンアレイを用いて網羅的グライコーム解析を行った結果、ヒト iPS/ES 細胞に選択的に反応するレクチン rBC2LCN(別名:AiLecS1)の発見に至っている。 今回、この rBC2LCN に緑膿菌由来毒素の触媒ドメイン(PE23)を融合させたレクチン-薬剤複合体...

ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】高感度、高精度なキナーゼの新規蛍光 HTS アッセイキットの紹介

本記事は、和光純薬時報 Vol.83 No.3(2015年7月号)において、和光純薬工業 ライフサイエンス研究所 成瀬 健に執筆いただいたものです。

タンパク質のりん酸化修飾は、プロテインキナーゼと呼ばれる酵素群によって触媒される。プロテインキナーゼは ATP のりん酸基を基質タンパク質に転移する反応を触媒する酵素であり、ヒトでは 500 種類以上のプロテインキナーゼが存在する。プロテインキナーゼの発現や機能に異常が生じると細胞内タンパク質のりん酸化レベルの制御不全が引き起こされ、悪性腫瘍などの疾患の発生につながる。そのため、プロテインキナーゼ...

ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】蛍光標識未分化マーカーレクチン rBC2LCN【AiLecS1】~未分化ヒト万能性幹細胞を生きたまま検出する~

本記事は、和光純薬時報 Vol.83 No.2(2015年4月号)において、和光純薬工業 ライフサイエンス研究所 新井 華子が執筆したものです。

近年、幹細胞研究分野は目覚ましい発展を遂げ、ヒト万能性幹細胞(ES 細胞及び iPS 細胞)を用いた再生医療に大きな期待がよせられている。iPS 細胞をさまざまな細胞に分化させ、治療や創薬に用いる研究が世界中で進められている。わが国では昨年、世界で初めて iPS 細胞を使用した臨床研究が行われ、iPS 細胞を利用した再生医療が実現に向けて大きく動き出した。iPS 細胞を利用した再生医療を一般に広め...

ライフサイエンス 総説

【総説】超高親和性を有する新規アフィニティータグシステム"PA タグシステム"

本記事は、和光純薬時報 Vol.82 No.4(2014年10月号)において、大阪大学 蛋白質研究所 高木 淳一先生、藤井 勇樹先生、東北大学大学院 医学系研究科 加藤 幸成先生、金子 美華先生に執筆いただいたものです。

蛋白質の機能を解析する上で純度が高い蛋白質を得ることは非常に重要である。現在蛋白質精製において、最もポピュラーな手法としてアフィニティータグシステムがある。なかでも「エピトープタグ」と総称される、ペプチドタグとそれに対するモノクローナル抗体からなるシステムは、FLAG、HA、Myc 等の多くの種類のタグが開発され、販売されている。しかし、どのタグシステムも一長一短であり、欠点全てが克服されたような...

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