siyaku blog

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ライフサイエンス

ライフサイエンス 総説

【総説】植物組織透明化試薬 ClearSee® の開発

本記事は、和光純薬時報 Vol.84 No.4(2016年10月号)において、名古屋大学大学院理学研究科 栗原 大輔 様に執筆いただいたものです。

蛍光タンパク質のめざましい発展により、今日では細胞やオルガネラだけではなく、タンパク質一分子までも蛍光タンパク質で標識して可視化できるようになっている。可視化された細胞やオルガネラ、分子の挙動を観察することで、生物のからだの成り立ちや構造、機能が解析されている。しかし、植物細胞はさまざまな自家蛍光物質を持っているため、無傷のまま、植物内部に存在する細胞の蛍光タンパク質を観察することは未だ難しいのが...

ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】最近のミクログリア研究の動向と新しい標識 Iba1 抗体

本記事は、和光純薬時報 Vol.84 No.3(2016年7月号)において、国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 微細構造研究部 佐栁 友規 様に執筆いただいたものです。

中枢神経系は神経細胞とグリア系細胞から構成される。グリア系細胞は、アストロサイト、オリゴデンドロサイト、ミクログリアに大別され、なかでもミクログリアは脳内免疫担当細胞として脳病態・損傷時における神経障害をいち早く感知して活性化される。活性化に伴いミクログリアはその数や形態を大きく変化させ、障害部位への遊走、死細胞の貪食、炎症性サイトカインなどの産生増加など様々な機能を発揮することから、種々の中枢神...

ライフサイエンス 総説

【総説】ncRNA の機能解析 ~結合タンパク質を求めて~

本記事は、和光純薬時報 Vol.84 No.3(2016年7月号)において、産業技術総合研究所 創薬分子プロファイリング研究センター 機能プロテオミクスチーム 足達 俊吾 様に執筆いただいたものです。

細胞にはリポソームRNAやトランスファーRNA、snoRNAなど、タンパク質をコードしないnon-coding RNA (ncRNA) が存在することは古くから知られていたが、次世代シークエンス技術に代表される近年の解析技術の発展により、以前に考えられていたよりもはるかに多くのncRNAが存在することが明かとなってきた1,2)。 また、その機能についても癌を含めた疾患との関係や、クロマチン状態制御...

合成・材料 ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】反応性代謝物検出のための Presep® XenoScreen™ 96well Plate を用いた試料前処理について

本記事は、和光純薬時報 Vol.84 No.2(2016年4月号)において、和光純薬工業 試薬化成品研究所 須藤 勇紀が執筆したものです。

医薬品は通常、動物実験や臨床試験を経て有効性と安全性が確認された後に、当局に承認された物質のみが製造・販売されます。臨床試験、上市後に発症する副作用は全副作用の約 80 %を占めますが、それら副作用は薬理作用から予測が可能であり、通常、用量を減量することにより回避することが可能です1)。 一方で特異体質性薬物毒性(IDT : Idiosyncratic drug toxicity)と呼ばれ、動物実...

ライフサイエンス 総説

【総説】免疫系におけるエクソソームの役割

本記事は、和光純薬時報 Vol.84 No.1(2016年1月号)において、金沢大学医学系免疫学 華山 力成先生に執筆いただいたものです。

私達の体の中では、約60兆個もの細胞が互いに連絡を取り合い、情報を交換し合うことで私達の生命活動を支えている。その中でも近年、様々な細胞がエクソソームと呼ばれる直径 30-100 nm の小型膜小胞を放出することにより、情報を伝達する可能性が注目されている。

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