【連載】Talking of LAL「第22話 添加回収試験の謎」
本記事は、和光純薬時報 Vol.64 No.1(1996年1月号)において、和光純薬工業 土谷 正和が執筆したものです。
エンドトキシン(ET)試験におけるバリデーションの中に「阻害または促進試験」があります。この試験では、いわゆる添加回収試験を行います。添加回収試験では、通常、既知量の ET を添加した試料をリムルス試験によって測定し、添加量に対する測定値の割合を回収率として求めます。
今回は、この添加回収試験の意味について考えてみたいと思います。
ET の添加回収試験とは何のために行うのでしょう。まず考えられるこ...