siyaku blog

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合成・材料

合成・材料 Wako Organic Chemical News 連載

【連載】Wako Organic Chemical News No.01「Luche還元」

α,β-不飽和ケトンをアリルアルコールに還元するのは、利用頻度が高い反応の一つである。ただしこの時、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)や水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)といった汎用される還元剤を用いると、目的のアリルアルコールの他、1,4-還元を受けた化合物が生成してきてしまう。J. L. Lucheらは1978年、NaBH4に塩化セリウム(III)七水和物(CeCl3・7H2O)を共...

合成・材料 テクニカルレポート

【テクニカルレポート】WEA シリーズ

本記事は、和光純薬時報 Vol.82 No.1(2014年1月号)において、和光純薬工業 化成品開発本部 商品開発部 清洲 高広が執筆したものです。

これまでパソコンや携帯電話などを中心として使用されてきたリチウムイオン二次電池は環境エネルギーの問題を解決するキーデバイスとして期待されており、自動車や大型蓄電池への適用が始まっている。これをより高性能にするために電極と電解液の界面を制御する技術が求められている。

合成・材料 特別講座

【特別講座】アミド縮合剤の進歩

本記事は、OrganicSquare Vol.46 (2013年12月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎 様に執筆いただいたものです。

アミド結合は、有機合成において最も頻出する官能基のひとつである。生命にとっての最重要物質であるタンパク質は、アミド結合の塊というべきものだし、各種の天然物、医薬、ナイロンやケブラーなどの人工高分子に至るまで、アミド結合を含む化合物は身近にも数知れない。アミド結合を形成する反応が、長く有機化学における重要課題であり続けているのは、当然のことといえよう。 温和な条件で、他の官能基に影響を与えず、効率よ...

合成・材料 特別講座

【特別講座】新規高活性アルコール酸化触媒 Nor-AZADO の有用性

本記事は、OrganicSquare Vol.45 (2013年9月号)において、東北大学大学院薬学研究科 岩渕 好治 様に執筆いただいたものです。

アルコールの酸化反応は、有機合成において有用なカルボニル化合物を獲得するための重要反応として古くから研究され、これまで幾多の優れた反応剤、手法が開発されてきた。歴史的には重金属酸化物を化学量論量用いる方法がいち早く発展、普及したが、研究対象とする分子のサイズと複雑さが増加するに連れて選択性・効率性に優れた酸化反応が求められ、Swern 酸化、超原子価ヨウ素試薬などの手法、反応剤が開発されてきた。

合成・材料 特別講座

【特別講座】酸化触媒の最近の進展

本記事は、OrganicSquare Vol.45 (2013年9月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎 様に執筆いただいたものです。

カルボニル基は最も基本的な酸素官能基であり、数多くの天然物がこれを含有している。また、カルボニル基を足がかりとして、様々な置換基を導入する方法も数多く開発されている。このため、その導入及び変換は有機合成化学の基本中の基本というべき反応であり、多くの教科書で真っ先に取り上げられている。中でもヒドロキシ基を酸化してカルボニル基に変換するのは、最も利用頻度の高い反応のひとつである。このため、古来多くの手...

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