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- 研究の最前線、テクニカルレポート、実験のコツなどを幅広く紹介します。 -

ライフサイエンス

ライフサイエンス 連載

【連載】ミクログリア研究の最前線−基礎から臨床へ− 「第3回 脳内貪食細胞の謎に迫る」

本記事は、和光純薬時報 Vol.89 No.1(2021年1月号)において、東京大学 大学院薬学系研究科 薬品作用学教室 河野 玲奈様、池谷 裕二様、小山 隆太様に執筆いただいたものです。

貪食は免疫機構における重要なプロセスである。体外から侵入してきたウイルスや病原菌だけでなく、体内で産生される細胞の死骸や異常な凝集たんぱく質など、あらゆる不要物を対象として、貪食の" プロフェッショナル "である食細胞がその役割を担う。脳内では、組織常在性マクロファージ(この呼称には批判的な見解もあることに留意されたい)とも呼ばれることもあるマイクログリアが主要な免疫細胞且つ食細胞と考えられており...

培養 ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】iCell® ヘパトサイトを用いた胆汁酸排泄評価

本記事は、和光純薬時報 Vol.89 No.1(2021年1月号)において、崇城大学 生物生命学部 石田 誠一様に執筆いただいたものです。

ヒトiPS 細胞(hiPSC)の確立から10 年以上が経ち、様々な応用例が報告されている。hiPSC からヘパトサイトへの分化誘導については、Duncanのグループからの分化誘導法1)が基礎となり、様々な報告がされてきている。ヒトヘパトサイトについては、医薬品の代謝研究や安全性評価に多用されており国内の需要も多い一方で、ヒト肝臓由来の凍結肝細胞は資源を海外に頼っているため供給面での不安や倫理面から...

ライフサイエンス 連載

【連載】ミクログリア研究の最前線−基礎から臨床へ− 「第2回 ミクログリアの発生起源と脳疾患」

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.4(2020年10月号)において、京都薬科大学統合薬科学系 高田 和幸様に執筆いただいたものです。

ミクログリアは中枢(脳・脊髄)の組織マクロファージであり、中枢での免疫を第一線で担う。発生様式や生態の特殊性が明らかになるにつれ、ミクログリアは様々な学問領域の研究者たちからの脚光を浴び、ミクログリアの生物学的学術研究がますます盛んに繰り広げられている。本稿では、ミクログリアの発生起源やその生態に着目し、脳疾患との関わりや治療標的としての位置づけについて紹介したい。

培養 ライフサイエンス テクニカルレポート

【テクニカルレポート】蛍光顕微鏡を必要としない高感度な未分化細胞染色キット Human ES/iPS Cell Staining Kit-BF の使用例について

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.4(2020年10月号)において、富士フイルム和光純薬 ライフサイエンス研究所 吉居 華子が執筆したものです。

近年、ヒト ES 細胞や iPS 細胞などを細胞源とした再生医療への期待が高まり、細胞加工製品(再生医療等製品)の研究開発・実用化が急速に進展している。実際にヒト ES/iPS 細胞を用いた治験が実施されるようになってきたが、その一方で、再生医療等製品の安全性と品質の評価方法は確立していないのが現状である。今回、当社で開発した Human ES/iPS Cell Staining Kit-BF は...

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【テクニカルレポート】PSアフィニティー法が実現した高活性なMSC由来エクソソームの精製 −エクソソーム再生医療における全く新たな戦略の提案−

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.4(2020年10月号)において、富士フイルム和光純薬 導入品推進部 学術課 山根 昌之、ライフサイエンス研究所 石止 貴将が執筆したものです。

細胞外小胞のひとつであるエクソソームは、細胞が放出する脂質二重膜の小胞体である。近年、間葉系幹細胞(Mesenchymal stem cell : MSC)など一部の細胞に由来するエクソソームに治療効果が存在することが示されたことから、エクソソームを利用した再生医療が注目されている。本稿では当社が開発したエクソソーム精製技術である PS アフィニティー法の利点と最近明らかになった再生医療における有...

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