【総説】新規核酸誘導体コアクロル(COA-Cl)の生理活性 ―神経細胞保護効果を持つxeno free栄養因⼦―
本記事は、和光純薬時報 Vol.89 No.3(2021年7月号)において、香川大学医学部 薬物生体情報学講座 塚本 郁子様に執筆いただいたものです。
コアクロル(COA-Cl)は筆者の研究グループが新規合成し、2010年より「2Cl-C. OXT-A」の名称で販売されている化合物である。当時は血管新生を促進する画期的な低分子として上市されたが、その後の研究で神経細胞に対する保護栄養効果の他、様々な生理活性が明らかになった。このたび、試薬名をコアクロルと改名してリニューアル販売をしていただくにあたり、新しい知見を紹介したい。