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【テクニカルレポート】PSアフィニティー法が実現した高活性なMSC由来エクソソームの精製 −エクソソーム再生医療における全く新たな戦略の提案−

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.4(2020年10月号)において、富士フイルム和光純薬 導入品推進部 学術課 山根 昌之、ライフサイエンス研究所 石止 貴将が執筆したものです。

細胞外小胞のひとつであるエクソソームは、細胞が放出する脂質二重膜の小胞体である。近年、間葉系幹細胞(Mesenchymal stem cell : MSC)など一部の細胞に由来するエクソソームに治療効果が存在することが示されたことから、エクソソームを利用した再生医療が注目されている。本稿では当社が開発したエクソソーム精製技術である PS アフィニティー法の利点と最近明らかになった再生医療における有...

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【連載】遺伝子解析 新技術とその応用 「第2回 Cas9 タンパク質と gRNA のトランスフェクション試薬 GenomONE®-GE

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.4(2020年10月号)において、石原産業株式会社 近藤 由隆様に執筆いただいたものです。

ゲノム編集では、Cas9とgRNAをコードするプラスミドをトランスフェクションするケースが多いが、それらの発現量やオフターゲットが課題となる。それを回避するために Cas9タンパク質とgRNAを細胞内に導入するケースが増えている。しかし、カチオン性のトランスフェクション試薬では、十分なゲノム編集効率が得られない細胞種も少なくない。

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【連載】遺伝子解析 新技術とその応用 「第1回 Stilla 社 Naica System を用いたデジタル PCRによる超微量ウイルスDNAの定量解析の一例」

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.3(2020年7月号)において、熊本大学 ヒトレトロウイルス学共同研究センター 佐藤 賢文様に執筆いただいたものです。

ヒト免疫不全症ウイルス(human immunodeficiency virus type 1:HIV-1)は世界に 3,000 万人超、日本に約 3 万人の感染者がいる。このウイルスに感染した人は、適切な治療を受けなければ、その名前の通り後天性免疫不全症候群(acquired immunodeficiency syndrome, AIDS, エイズ)を引き起こし、免疫不全症による重篤な感染症や悪...

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【連載】ミクログリア研究の最前線−基礎から臨床へ− 「第1回 神経障害性疼痛」

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.3(2020年7月号)において、九州大学大学院薬学研究院 ライフイノベーション分野 津田 誠様に執筆いただいたものです。

生体に有害な刺激が加わった場合、私たちは痛覚システムを利用し、痛みを発生させ、それに対し適切な防御的行動をとる。しかし、末期癌や糖尿病、脳梗塞、脊髄損傷、帯状疱疹治癒後などで神経系に損傷や圧迫、機能不全が起こると、神経障害性疼痛と呼ばれる慢性的な痛みとなってしまう。症状として、自発痛や疼痛過敏、そして触刺激など通常は痛みが起こらないような刺激で痛みが起こるアロディニア(異痛症)が知られている。

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尿中L-FABPは内科系心臓集中治療室入室患者の長期的な有害転帰の独立予測因子

本記事は、シミックホールディングス株式会社が編集する「非臨床 News Letter L-FABP No.14」をもとに掲載しています。

急性腎障害(AKI)は心臓集中治療室(CICU)において高い頻度で起こりうる合併症の一つである。AKIの診断は血清クレアチニン濃度上昇および尿量減少に基づくものが一般的であるが、一方で血清クレアチニンが筋肉量の影響を受けることやAKI初期の上昇がみられないケースなど感度や特異度に関する問題が指摘されており、従来の診断に加えてより鋭敏かつ高い予後予測能を有するバイオマーカーの採用が求められている。近...

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