siyaku blog

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連載

ライフサイエンス 連載

【連載】エクソソームと生命現象「第8回 エクソソームを利用した診断」

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.1(2020年1月号)において、公益財団法人がん研究会 植田 幸嗣様に執筆いただいたものです。

従来、細胞間コミュニケーションや細胞周辺環境の恒常性維持には細胞外に放出される液性因子(サイトカインなど)が機能していると考えられてきたが、近年の研究により微小分泌小胞もこれらにとって重要な役割を果たしていることが明らかになってきた。特にエンドサイトーシスを起点とする細胞内小胞輸送経路を経て生成される細胞外小胞の一種、エクソソームに関しては基礎生物学的な機能解明に留まらず診断、治療、ドラッグデリバ...

合成・材料 ライフサイエンス 連載

【連載】ペプチド医薬合成基礎講座 「第4回 環状ペプチド合成の新潮流」

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.1(2020年1月号)において、サイエンスライター 佐藤 健太郎 様に執筆いただいたものです。

本連載の第1回で述べた通り、ペプチド医薬の可能性が改めて注目されている。低分子合成医薬は低コストかつ経口投与が可能であるなど多くの利点を持つが、昨今行き詰まりを指摘されている。また抗体医薬をはじめとしたバイオ医薬は製造コストが高くつき、経口投与は不可能である上、巨大分子であるタンパク質は細胞内に入り込めないことなどから、適用可能な疾患は限られている。ペプチド医薬が期待されるのは、この両者の「いいと...

ライフサイエンス 連載

【連載】基礎から応用までよくわかる組織透明化技術 「第4回 骨組織に囲まれた内耳イメージングのための透明化法、Modified ScaleS」

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.1(2020年1月号)において、東京大学大学院医学系研究科 浦田 真次様、岡部 繁男様に執筆いただいたものです。

本研究の目的は蝸牛全有毛細胞を観察する手法の開発になります。蝸牛は異なる機能を持つ細胞が複雑に配置されて構成される極めて精巧な組織であり、骨包に囲まれているために解析法は限定的でした。従来の蝸牛有毛細胞の組織解析は切片作成や surface preparation による観察が主流でした 1, 2)。しかし、切片作成は蝸牛軸と水平面で行う為、コルチ器から側壁までの観察が可能ですが有毛細胞の観察でき...

分析 連載

【連載】アミノ酸分析~新たな潮流~ 「第 5 回 SI トレーサブルなアミノ酸測定に向けた取り組み」

本記事は、和光純薬時報 Vol.88 No.1(2020年1月号)において、産業技術総合研究所 計量標準総合センター 加藤 愛様、山﨑 太一様、井原 俊英様に執筆いただいたものです。

アミノ酸は私たちの身の回りにあるありふれた化合物でありながらも、その構造の多様性や分析の難易性により、クロマトグラフィーを主体とした多くの分析法の開発が試みられてきた。クロマトグラフィーの発展はアミノ酸分析法の適用拡大において欠かせないものであったと言っても過言ではない。近年はアミノ酸分析法が、従来の生化学分野や食品分野のみならず、臨床化学分野や医学分野においても多用されるようになってきており、そ...

ライフサイエンス 連載

【連載】基礎から応用までよくわかる組織透明化技術 「第3回 CUBIC を用いた組織透明化と3次元観察」

本記事は、和光純薬時報 Vol.87 No.4(2019年10月号)において、東京大学大学院医学系研究科システムズ薬理学教室 洲㟢 悦生様に執筆いただいたものです。

今から 100 年以上も前、ドイツの Spalteholz は有機溶剤のベンジルアルコールとサリチル酸メチルを混合した組織透明化試薬を開発し、ヒト組織を3 次元的に観察した例を報告した 1)(これらのサンプルの一部は現在でもドレスデンの公衆衛生博物館で見ることができる)。その後 1980 年代に入るまで、組織透明化技術の目立った発展や応用例は見られなかったが、1989 年に Dent が Murr...

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